ドラッグストアのセルフレジ導入ガイド｜費用やおすすめメーカー14選

ドラッグストア向けのセルフレジを導入したいけど、どこがおすすめ？

セルフレジの導入費用っていくら？

ドラッグストア向けのセルフレジの選び方のポイントってあるの？

このようにお悩みではないでしょうか。

今回の記事では、ドラッグストア向けのセルフレジについて解説します。

セルフレジとは？種類や導入すべき店舗について

ここからは、セルフレジの種類やおすすめのドラッグストアをご紹介します。

フルセルフレジ

フルセルフレジは、来店客がすべての会計操作を自分で行うレジ方式です。商品スキャンから支払い、袋詰めまでを顧客自身が操作するため、店舗スタッフの業務負担を大きく軽減できます。

導入には高性能なレジ端末や監視カメラなどが必要になるため初期費用は高めですが、レジ待ちの短縮や人件費の削減に効果があります。コンビニ・スーパーなどで広く普及しており、キャッシュレス決済との相性も良好です。

セミセルフレジ

セミセルフレジは、商品スキャンを店員が行い、支払いのみを顧客が専用端末で済ませるスタイルのレジです。現金やキャッシュレスの精算は全自動で行えるため、釣銭ミスを防ぎ、現金管理の効率化にも寄与します。

フルセルフより操作が簡単で、年配の顧客にも使いやすいのが特徴です。また、スタッフが商品登録を行うため不正防止にもつながり、小売・飲食・医療など幅広い業種で採用が進んでいます。

ドラッグストアにはどの種類がおすすめ？

ドラッグストアにはセミセルフレジの導入がおすすめです。医薬品や処方箋などスタッフの確認が必要な商品も多いため、商品登録を店員が行えるセミセルフ方式が安全でスムーズです。

また、混雑する時間帯でもスピーディに会計処理ができ、現金・キャッシュレス双方に対応しやすい点も魅力です。人件費削減と顧客満足度の両立を図れることから、特に都市部の店舗を中心に採用が拡大しています。

ドラッグストア向けセルフレジの価格相場は？

ここからは、セルフレジの価格相場をご紹介します。

フルセルフレジの価格相場

ドラッグストア向けのフルセルフレジは、高機能なスキャナー、タッチパネル、釣銭機、キャッシュレス決済端末、監視カメラなどを一体化した構成が一般的です。

1台あたりの価格相場は250万円〜400万円程度とされ、導入規模やオプション機能により大きく変動します。加えて、保守費用や設置・設定費が別途発生する場合もあります。

人件費の削減や混雑緩和に貢献しますが、高額な初期投資が必要なため、中～大規模店舗に向いています。

セミセルフレジの価格相場

セミセルフレジは、スキャンを店員が担当し、会計部分だけを顧客が操作する仕組みで、フルセルフよりも構成がシンプルです。ドラッグストア向けでは1台あたり100万円〜200万円程度が相場で、自動釣銭機とPOSレジを連携させるケースが主流です。

機能面ではフルセルフに劣りますが、導入コストを抑えつつ業務効率化が図れるため、比較的小規模な店舗や予算を重視する事業者に人気があります。保守やリース利用でさらに費用調整も可能です。

ドラッグストア向けセルフレジの選び方

ここからは、セルフレジの選び方をご紹介します。

決済手段が豊富かどうか

ドラッグストアでは現金以外にもクレジットカード、電子マネー、QRコード決済など多様な決済方法に対応することが求められます。決済手段が豊富なセルフレジを選べば、幅広い顧客ニーズに応えられ、機会損失を防げます。

特にキャッシュレス決済の比率が高まる中で、主要な決済サービスに対応しているかは導入時の重要なチェックポイントです。地域や顧客層に合わせて対応範囲を見極めましょう。

導入コストが高すぎないか

セルフレジ導入時は、ハードウェア費用・設置工事費・保守契約費などを総合的に考慮する必要があります。特にフルセルフレジは高額になるため、店舗の規模や予算に見合ったコスト設計が重要です。

導入後の費用対効果（人件費削減・業務効率化など）を見積もった上で、リースや補助金活用の選択肢も含め、無理のない投資で導入できる製品を選ぶことが成功の鍵となります。

必要な機能が揃っているか

ドラッグストアでは、医薬品の取り扱いやポイント管理、レシート発行、在庫連携など多様な機能が求められます。選定時は、これらの業務に対応できるPOS機能や自動釣銭機との連携、薬歴管理システムとの互換性があるかを確認することが重要です。

業態に合わない機能が不足していると、かえって業務が煩雑になるため、必要な機能が過不足なく備わっているかをしっかりチェックしましょう。

わかりやすい操作性か

セルフレジは顧客が直接操作するため、画面の見やすさや手順のわかりやすさが非常に重要です。特に高齢者やITに不慣れな利用者でもスムーズに使えるよう、直感的なUI設計や多言語対応の有無を確認しましょう。

操作中に迷わないような画面誘導やアニメーション表示がある製品は、トラブル防止と顧客満足度向上につながります。実機デモや導入事例を参考に検討すると安心です。

サポート体制が充実しているか

トラブル発生時に迅速な対応が可能かどうかは、導入後の運用の安定性に直結します。メーカーや販売会社が提供する保守サポートの内容（電話対応、現地修理、リモート対応の有無など）を確認し、サポート拠点のエリアや受付時間も把握しておきましょう。

365日対応や夜間緊急対応などの体制が整っていれば、営業時間の長いドラッグストアでも安心して導入できます。

設置までスピーディに行えるか

セルフレジの導入には、機器選定から設置、設定、操作説明まで一定の期間がかかります。繁忙期やキャンペーン前に間に合わせたい場合は、導入までのスケジュールを事前に確認することが重要です。

納期が明確で、設置・設定・初期研修までをワンストップで対応してくれる業者を選ぶとスムーズです。仮設置やテスト運用に対応しているかどうかもあわせて確認しておきましょう。

必ず複数メーカーへ問い合わせや資料請求を行う

セルフレジはメーカーや製品によって価格、機能、サポート体制に大きな違いがあります。1社だけで判断せず、必ず複数のメーカーから見積もりや資料を取り寄せ、比較検討することが大切です。

現地デモやオンライン説明会に参加すれば、操作性や導入の流れも具体的に把握できます。また、導入事例や口コミなどを確認することで、自店舗に最適な選択が可能になります。

ドラッグストアにおすすめのセルフレジメーカー14選

ここからは、ドラッグストアにおすすめのセルフレジメーカーを解説します。

スマレジ【おすすめNo.1】

スマレジはクラウド型POSレジとして高い人気を誇り、セミセルフレジにも対応しています。iPadを使ったシンプルな操作性が特徴で、レジ会計から在庫管理、顧客管理まで幅広い機能を備えています。

自動釣銭機との連携も可能で、現金トラブルの削減やレジ締めの効率化に貢献します。初期費用を抑えつつ導入できるため、中小規模のドラッグストアにも最適です。クラウド連携による多店舗管理にも強みがあります。

価格・プラン
100万円〜150万円

PharmaCube（ファーマキューブ）

PharmaCubeは、薬局・ドラッグストア向けに特化したフルセルフレジソリューションで、調剤・一般医薬品・OTCなどの販売フローに対応した独自機能を備えています。処方箋入力補助や薬剤情報提供書の印刷など、医療業務との連携を重視した設計が特徴です。

プライバシーに配慮した設計や多言語対応も強化されており、訪日客対応にも強みがあります。省スペース設計でレイアウトの自由度も高く、大型店への導入が進んでいます。

価格
200万円〜

CASHIER

CASHIERは、セミセルフ・フルセルフのどちらにも対応できる柔軟なPOSレジで、導入コストの抑制と機能性の両立が可能です。

ドラッグストアでの活用では、ポイント管理、バーコード読取、キャッシュレス決済連携などに強みを持ちます。自動釣銭機との連動もスムーズで、スタッフの負担軽減やレジ締め作業の効率化にも効果的です。

導入サポートや機能カスタマイズも対応可能で、店舗の運営スタイルに合わせやすいのが特長です。

本体価格
80~100万円

価格・プラン
・スタータープラン　無料
・プロフェッショナルプラン　月額4,400円
・モバイルオーダープラン　月額3,000円

POS+ selfregi

POS+ selfregiは、パーソルグループが提供する多機能POS「POS+」のセルフレジ対応モデルです。セミセルフ・フルセルフ両対応で、ドラッグストアのニーズに応じた柔軟な運用が可能です。

会員証やポイントサービスとの連携にも強く、顧客満足度の向上に貢献します。自動釣銭機・キャッシュレス決済端末と組み合わせることで、業務効率化や釣銭ミスの防止にもつながります。サポート体制も手厚く安心です。

本体価格
要お問い合わせ

月額価格・プラン
14,000円~/月

Airレジ（エアレジ）

Airレジはリクルートが提供するiPad型POSレジで、簡単な操作性と初期費用ゼロで始められる点が大きな魅力です。

基本的には小規模店舗向けですが、Airペイや自動釣銭機との連携によって、ドラッグストアでもセミセルフレジとして活用できます。キャッシュレス決済や売上分析、在庫管理など多彩な機能を備えながら、使いやすさにも優れています。特に費用を抑えてセルフ化を進めたい店舗に適しています。

本体価格
要お問い合わせ

BCPOS

BCPOSは、小売・薬局・ドラッグストアなどの専門業態向けに特化したPOSレジで、セミセルフレジとしても活用できます。特に医薬品の販売に対応した機能や、ポイント・会員管理機能の充実が強みです。

自動釣銭機やキャッシュレス決済端末との連携もスムーズで、レジ業務の効率化と釣銭トラブル防止に役立ちます。レセコンや在庫管理システムとの連動機能もあり、業務全体の一元化を図れる点も高く評価されています。

本体価格
要お問い合わせ

ハヤレジ

ハヤレジは、シンプルな操作性と低コスト導入が魅力のiPad型POSレジで、セミセルフレジ構成にも対応しています。自動釣銭機との連携が可能で、ドラッグストアの現金トラブルやレジ締めの手間を軽減できます。

基本機能は無償提供され、有料プランで売上分析や在庫管理も可能に。キャッシュレス決済端末との接続もスムーズで、幅広い決済方法に対応できます。短期間で導入できるスピード感も小規模店にとって大きな魅力です。

本体価格
要お問い合わせ

GPOS just

GPOS justは、医療・調剤業界向けのセルフレジシステムで、患者や顧客が処方箋受付や会計を自動で行えるよう設計されています。

特に、調剤薬局併設型のドラッグストアでの導入実績が多く、レセコン・電子カルテとの連携にも対応しています。現金・クレジット・電子マネーなど多彩な決済手段に対応しつつ、導入や保守のサポート体制も充実しています。スムーズな会計体験と業務効率の両立を実現できる信頼性の高い製品です。

本体価格
要お問い合わせ

WILLPOS Self

WILLPOS Selfは、東芝テックが提供するセルフレジブランドで、スーパーマーケットやドラッグストアなど多店舗展開業態での採用が進んでいます。

フルセルフ・セミセルフの両方式に対応し、高速スキャンや大型ディスプレイによるわかりやすい操作画面が特長です。

自動釣銭機・キャッシュレス決済端末・ポイント連携など、業務効率化を支える機能が充実しています。耐久性・セキュリティ面でも高水準を誇る、業務用として信頼性の高い製品です。

本体価格
要お問い合わせ

リアレジ

リアレジは、中小規模店舗向けに開発されたクラウド型POSレジで、セミセルフレジ対応機能も提供されています。

自動釣銭機との連携による現金管理の効率化、キャッシュレス決済へのスムーズな対応、在庫管理や顧客管理機能など、ドラッグストアで必要とされる機能を一通り備えています。

UIも直感的で、操作が簡単なため、スタッフ・顧客双方にとって扱いやすい設計です。低コストかつ短納期で導入できる点も大きな魅力です。

本体価格
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NeoPOS Pharmacy

NeoPOS Pharmacyは、調剤薬局・ドラッグストア向けに最適化されたPOSシステムで、セミセルフレジ対応機種も提供しています。

医薬品販売や保険点数計算、処方箋入力の補助など医療関連機能が充実しており、電子カルテやレセコンとの連携もスムーズです。

自動釣銭機・キャッシュレス端末の統合によって、会計処理の正確性と効率化を実現。薬歴やポイントサービスの管理にも対応し、調剤併設型店舗に特におすすめです。

本体価格
要お問い合わせ

テマサックPro

テマサックProは、クラウド型POSに対応したセルフレジ機能を備えるシステムで、店舗規模や業態に応じた柔軟なカスタマイズが可能です。

自動釣銭機との連携によりセミセルフ運用に対応し、現金トラブルの削減やレジ締め作業の効率化を実現します。

また、在庫・売上・顧客管理機能を一元管理でき、ドラッグストアの運営をトータルに支援します。導入コストを抑えながら、必要十分な機能を持つ点が魅力です。

本体価格
要お問い合わせ

ライブレジ

ライブレジは、タブレットを使ったクラウド型POSで、直感的な操作性と低コストが特長です。セミセルフレジにも対応しており、ドラッグストアに求められるスピード会計や現金管理の簡略化に貢献します。

キャッシュレス決済や自動釣銭機との連携にも対応し、スムーズな会計環境を提供。多店舗管理や売上分析など、経営面の支援機能も豊富で、規模の大小を問わず導入しやすい柔軟なシステムです。

本体価格
要お問い合わせ

GooCoPOS

GooCoPOSは、医療・調剤業界に特化したPOSレジで、調剤薬局併設型ドラッグストアに最適な機能を多数備えています。セミセルフレジ構成にも対応しており、電子カルテやレセコンとの連動、薬剤情報管理などに強みを持ちます。

顧客のプライバシー配慮や、感染症対策に適した非対面会計環境の構築も可能。操作がわかりやすく、サポート体制も充実しているため、専門性の高い店舗でも安心して導入できます。

本体価格
要お問い合わせ

ドラッグストアにセルフレジを導入するメリット

ここからは、ドラッグストアにセルフレジを導入するメリットについて解説します。

レジ待ち時間を短くできる

セルフレジは複数台の同時稼働が可能なため、混雑時でも会計処理を分散でき、レジ待ちの列を大幅に短縮できます。顧客自身が操作するためスピーディに処理が進み、買い物のストレス軽減にもつながります。

特に昼休みや仕事帰りのピークタイムには、待ち時間の短縮が顧客満足度の向上に直結します。時間にシビアな顧客が多い都市部のドラッグストアでは、セルフレジによる回転率アップが大きな効果を発揮します。

人件費を削減できる

セルフレジの導入により、レジ業務に必要なスタッフ数を減らせるため、人件費の削減が可能になります。特に人手不足が深刻な店舗や深夜営業のドラッグストアにとって、セルフレジは業務効率を維持しながら人件費を抑える有効な手段です。

また、浮いた人件費を品出しや接客といった他の業務に振り分けることで、店舗全体の運営効率の向上にもつながります。

現金トラブル・釣銭ミスを削減できる

セルフレジに自動釣銭機を組み込むことで、現金の受け渡しが全自動化され、釣銭ミスや受け取り間違いといったトラブルを大幅に削減できます。

店員による金額入力のミスも防止できるため、会計処理の精度が向上します。現金管理が正確になれば、日々の売上集計や帳簿付けの手間も軽減され、不正防止や信頼性向上にもつながります。現金取引が多いドラッグストアにとっては非常に有効です。

顧客のプライバシー配慮できる

ドラッグストアではデリケートな商品（医薬品・衛生用品など）を購入する顧客も多く、セルフレジの導入により対面での会話や商品確認を避けられるため、プライバシー保護に役立ちます。

レジで並んでいる他の客の目が気になるという心理的ハードルを下げることで、購買体験の向上にもつながります。誰にも知られずに商品を購入できる環境を整えることで、再来店の動機付けにもつながるでしょう。

レジ締め作業が楽になる

自動釣銭機と連動したセルフレジでは、会計データと現金残高が正確に一致しやすく、閉店後のレジ締め作業が大幅に簡素化されます。手作業で現金を数える必要が減り、ヒューマンエラーのリスクも低下します。

従来の手間がかかるレジ精算や帳簿処理の時間を短縮できることで、閉店作業の負担軽減やスタッフの残業時間削減にも貢献します。効率的な業務運営を実現する鍵となります。

スタッフの負担を軽減できる

セルフレジ導入により、レジ業務に割く時間や集中力が減り、スタッフの肉体的・精神的負担が軽減されます。特に長時間立ち仕事を強いられるレジ業務から解放されることで、離職率の低下やスタッフ満足度の向上にもつながります。

さらに、店員は接客や品出し、棚整理といった他の業務に集中できるため、店舗全体のサービスレベルが向上し、結果的に顧客満足度の強化にもつながります。

感染症対策ができる

セルフレジは接触を最小限に抑えた非対面での会計が可能なため、感染症対策として非常に有効です。特にコロナ禍以降、顧客とスタッフの間で物理的な距離を保てることが重要視されており、セルフレジのタッチパネルや決済端末は定期的な消毒を行えば安全性を保てます。

また、会話や現金の受け渡しが不要になることで、飛沫感染や接触感染のリスクを軽減できる点も評価されています。

キャッシュレス決済を導入できる

セルフレジの多くは、クレジットカード、電子マネー、QRコード決済など複数のキャッシュレス決済に対応しています。これにより、現金を持たない若年層や訪日外国人の顧客にも対応しやすくなり、機会損失を防げます。

スムーズな決済体験を提供することで、リピート率の向上にも寄与します。また、現金管理の手間も減るため、店舗の会計業務全体が効率化されるメリットもあります。

セキュリティを強化できる

セルフレジは自動釣銭機による現金管理の可視化や、会計ログの自動記録機能などにより、不正防止や盗難リスクの低減に貢献します。加えて、防犯カメラと連動したシステムにより不審行動の監視も可能で、店員がレジ金を扱う頻度も減るため、内部不正の抑止効果も期待できます。

現金の誤差や盗難といったトラブルを未然に防ぎ、ドラッグストア運営における安全性を高める手段として有効です。

ドラッグストアにセルフレジを導入する際の注意点

ここからは、セルフレジ導入時の注意点について解説します。

高齢者や機械に不慣れな人へ対応する必要がある

セルフレジは便利な一方で、操作に慣れていない高齢者や機械に不慣れな顧客にとっては、使いにくいと感じられることがあります。

誤操作や戸惑いが起こりやすいため、サポートスタッフの常駐や、操作方法の掲示、音声案内などの工夫が必要です。また、有人レジとの併用によって選択肢を提供することで、すべての顧客にとって使いやすい環境を整えることが重要です。

導入コストがかかる

セルフレジの導入には、POS本体、自動釣銭機、決済端末、設置工事費など多くの初期投資が必要です。特にフルセルフレジは200万円以上かかる場合もあり、小規模店舗にとっては負担が大きくなる可能性があります。

また、月額の保守費用や、システム更新に伴う追加費用も発生します。導入前にはコストと効果のバランスを精査し、補助金やリース活用も視野に入れた検討が求められます。

年齢確認・処方箋対応など有人対応が必要な商品がある

ドラッグストアでは、医薬品やアルコール類など年齢確認や販売制限が必要な商品、処方箋に基づく調剤品の対応など、有人対応が避けられない場面があります。

セルフレジだけではこれらを適切に処理できないため、有人レジの併設やスタッフの巡回によるサポート体制が必須です。特定商品を購入する際の「レジ解除」機能や年齢確認画面を搭載したセルフレジの導入も検討すべきです。

スキャン漏れのリスクがある

セルフレジでは顧客が自分で商品をスキャンするため、操作ミスや意図的なスキャン漏れが発生するリスクがあります。

このため、未精算品の持ち出しや万引きなどのトラブルが起きやすくなるため、店舗側での対策が必要です。具体的には、重量センサーによるチェック、スタッフによる見守り、監視カメラの設置などが有効です。防犯意識を高めたシステム設計が重要です。

設置スペースが必要になる

セルフレジを導入するには、一定のスペースが必要です。特にフルセルフレジは本体・決済端末・袋詰めエリアなどを含めた設置が必要となり、狭小店舗では配置に工夫が求められます。

動線の確保や、複数人が同時に使用できるレイアウト設計が不十分だと、かえって混雑を招く恐れがあります。事前に店舗内のスペースや電源・通信設備を確認し、レイアウト設計に配慮することが成功のカギとなります。

ドラッグストア向けセルフレジの基本的な使い方

ここからは、セルフレジの使い方について解説します。

ステップ1：スタート画面で操作を開始

セルフレジ端末の画面に表示されている「お会計を始める」などのボタンをタッチして、操作を開始します。多くのセルフレジでは、最初に言語選択画面が表示される場合もあります。外国人顧客への配慮として、日本語・英語・中国語など複数言語に対応している機種もあります。

ステップ2：商品をスキャンする

購入したい商品を1点ずつバーコードスキャナーにかざして読み取ります。スキャンした商品は画面に表示され、合計金額も自動で更新されていきます。スキャンしづらい商品やバーコードがない場合は、店員のサポートが必要なケースもあります。

ステップ3：商品登録が完了したら「支払いへ」

すべての商品をスキャンし終えたら、「お支払いへ進む」や「会計を確定する」といったボタンをタッチして次の画面へ進みます。ここで数量の確認や削除も行えます。

ステップ4：支払い方法を選択

画面に表示される選択肢から、支払い方法を選びます。一般的には以下のような方法に対応しています。

• 現金（紙幣・硬貨）
• クレジットカード
• 電子マネー（交通系IC・楽天Edyなど）
• QRコード決済（PayPay・楽天ペイ・d払いなど）

タッチパネルで支払い方法を選択すると、対応する支払い端末が起動します。

ステップ5：支払いを完了させる

選択した支払い方法に従って決済を行います。

• 現金の場合：自動釣銭機にお金を投入すると、自動でお釣りとレシートが出てきます。
• クレジットカードや電子マネーの場合：リーダーにカードを挿入するか、タッチして決済を完了させます。
• QRコード決済の場合：表示されたコードをスマホで読み取るか、スマホに表示されたコードをセルフレジにかざして支払います。

ステップ6：レシートと商品を受け取る

支払いが正常に完了すると、レシートが発行され、画面に「ありがとうございました」などの完了メッセージが表示されます。必要に応じてポイントカードへのポイント加算も行えます。

ステップ7：袋詰め・退店

商品をその場で袋詰めしてから退店します。袋が必要な場合は、袋の購入操作をスキャン時に追加できるセルフレジもあります。マイバッグを使用する場合は袋詰め台のみを利用する形となります。

ドラッグストアのセルフレジに活用できる補助金・助成金

ここからは、セルフレジの補助金や助成金について解説します。

IT導入補助金

IT導入補助金は、中小企業・小規模事業者がITツールを導入する際の費用を支援する制度で、セルフレジの導入も対象となります。

• 補助額：5万円〜450万円
• 補助率：最大3/4
• 対象経費：POSレジ、キャッシュレス決済端末、業務支援ソフトなど

申請には、事前に登録された「IT導入支援事業者」が提供するツールを選ぶ必要があります。操作が簡易で申請回数も年に複数回あるため、導入のタイミングを合わせやすいのも特徴です。

ものづくり補助金

ものづくり補助金は、中小企業が行う革新的なサービスや製品の開発、生産プロセスの改善等にかかる設備投資を支援する制度です。セルフレジの導入が業務効率化やサービスの質向上に貢献し、生産性向上に結びつくと評価されれば対象となります。

• 補助額：100万円〜1,250万円
• 補助率：中小企業で最大2/3
• 対象経費：革新的な設備やシステムの導入費用

申請には、具体的な数値目標や経営計画、導入後の効果予測などを含んだ事業計画書の提出が必要であり、審査も厳格ですが、採択されれば大きな恩恵が得られます。

小規模事業者持続化補助金

小規模事業者持続化補助金は、商工会議所や商工会に加盟する小規模事業者が対象で、販路拡大や経営基盤の強化を目的とした取り組みに必要な経費の一部を支援します。セルフレジの導入は経営効率化の一環として補助対象になる可能性があります。

• 補助額：50万円〜200万円（枠による）
• 補助率：2/3（賃金引上げ特例活用事業者のうち赤字事業者は3/4）
• 対象経費：販路開拓や業務効率化に向けた取り組みに必要な経費

比較的小規模な店舗でも申請しやすい制度で、経費の2/3が補助される場合があります。

業務改善助成金

業務改善助成金は、中小企業・小規模事業者が従業員の最低賃金引き上げと同時に、生産性向上のための設備投資を行う場合に利用できる助成金です。セルフレジの導入により人件費負担を抑えつつ、業務効率を向上させる取り組みは、この助成金の目的と合致します。

• 補助額：30万円〜600万円（引き上げる賃金額と人数により異なる）
• 補助率：最大3/4
• 対象経費：生産性向上に資する設備投資費用

申請には、設備投資の具体的な内容に加え、対象労働者の賃上げ計画を含めた改善計画書の提出が求められます。

セルフレジを導入している主なドラッグストアチェーン

ここからは、セルフレジの導入事例について解説します。

スギ薬局の導入事例

スギ薬局では、フルセルフレジを一部店舗に導入しています。このセルフレジでは、顧客自身が商品のスキャンから支払いまでを行い、現金には対応せず、キャッシュレス決済専用となっています。

医薬品や調剤薬、お酒の会計は有人レジでのみ対応しています。導入により、レジ待ち時間の短縮やスタッフの業務分散が可能となり、混雑時間帯の対応力が向上しています。

ツルハドラッグの導入事例

ツルハドラッグでは、2023年7月25日より南甲子園店でセミセルフレジの運用を開始しました。このセミセルフレジでは、スタッフが商品をスキャンし、顧客が支払いを行う形式を採用しています。

レジの混雑緩和や会計時間の短縮が期待されています。また、ツルハホールディングスは、デジタル施策としてスマートフォンアプリの開発やデータ活用にも注力しています。

サンドラッグの導入事例

サンドラッグでは、セミセルフレジを導入しています。この形式では、スタッフが商品のバーコードをスキャンし、顧客が支払いを行います。

キャッシュレス決済やポイント支払いにも対応しており、従来のレジと同様のオペレーションで会計・決済業務を実現しています。また、電子棚札（ESL）の導入により、業務効率化と売上向上を図っています。

セルフレジの導入はレジコンシェルジュへ

これからドラッグストア向けのセルフレジの導入をお考えの方は、レジコンシェルジュへご相談ください。

レジコンシェルジュでは、複数メーカーへの一括資料請求やお見積もりなどについて完全無料で行っております。

どの製品を選べば良いか分からない方も、以下のリンクよりご相談いただければすぐさまぴったりのサービスが見つかります。

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